IV.咳喘息
咳喘息は喘息の亜型であり,「喘鳴や呼吸困難を伴わない慢性咳嗽が唯一の症状,呼吸機能ほぼ正常,気道過敏性軽度亢進,気管支拡張薬が有効な疾患」と定義される.多くは好酸球性気道炎症を伴い,典型的喘息と同様に気道リモデリングも生じ得る.診断に際し,気管支拡張薬の有効性を確認することが重要で,気道過敏性亢進,呼気NO(nitric oxide)上昇,末血/喀痰好酸球増多は診断の参考となる.治療は,吸入ステロイド薬をベースに,必要に応じて,気管支拡張薬やロイコトリエン受容体拮抗薬を併用する....
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Published in | 日本内科学会雑誌 Vol. 109; no. 10; pp. 2116 - 2123 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本内科学会
10.10.2020
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Subjects | |
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Summary: | 咳喘息は喘息の亜型であり,「喘鳴や呼吸困難を伴わない慢性咳嗽が唯一の症状,呼吸機能ほぼ正常,気道過敏性軽度亢進,気管支拡張薬が有効な疾患」と定義される.多くは好酸球性気道炎症を伴い,典型的喘息と同様に気道リモデリングも生じ得る.診断に際し,気管支拡張薬の有効性を確認することが重要で,気道過敏性亢進,呼気NO(nitric oxide)上昇,末血/喀痰好酸球増多は診断の参考となる.治療は,吸入ステロイド薬をベースに,必要に応じて,気管支拡張薬やロイコトリエン受容体拮抗薬を併用する. |
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ISSN: | 0021-5384 1883-2083 |
DOI: | 10.2169/naika.109.2116 |