選択的動注化学放射線治療の喉頭温存治療

低容量シスプラチン動注化学放射線療法 (m-RADPLAT)を行った喉頭癌74症例検討を行った。T2,T3,およびT4aの5年局所制御率はそれぞれ100%,89%,75%であり,5年喉頭機能温存生存率はそれぞれ85%,76%,75%であった。Grade 3以上の有害事象は白血球減少11例 (15%),好中球減少11例(15%),咽喉頭粘膜炎5例(7%)であった。声帯固定23例中19例は完全回復,1例は可動性制限,3例は固定が残存した。声帯固定例と非固定例の5年喉頭機能温存生存率はそれぞれ75%,77%であった。m-RADPLATは重篤な有害事象の頻度が低く,喉頭温存に有用であると考えられた。...

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Published in頭頸部外科 Vol. 33; no. 2; pp. 131 - 137
Main Authors 小野, 剛治, 田中, 法瑞, 千年, 俊一, 田上, 秀一, 栗田, 卓, 村木, 宏一郎, 末吉, 慎太郎, 宮田, 裕作, 服部, 睦行, 深堀, 光緒子, 佐藤, 文彦, 佐藤, 公宣, 宮崎, 瑞穂, 淡河, 恵津世, 安陪, 等思, 梅野, 博仁
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会 2023
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Summary:低容量シスプラチン動注化学放射線療法 (m-RADPLAT)を行った喉頭癌74症例検討を行った。T2,T3,およびT4aの5年局所制御率はそれぞれ100%,89%,75%であり,5年喉頭機能温存生存率はそれぞれ85%,76%,75%であった。Grade 3以上の有害事象は白血球減少11例 (15%),好中球減少11例(15%),咽喉頭粘膜炎5例(7%)であった。声帯固定23例中19例は完全回復,1例は可動性制限,3例は固定が残存した。声帯固定例と非固定例の5年喉頭機能温存生存率はそれぞれ75%,77%であった。m-RADPLATは重篤な有害事象の頻度が低く,喉頭温存に有用であると考えられた。
ISSN:1349-581X
1884-474X
DOI:10.5106/jjshns.33.131