サプライチェーンのサイバーレジリエンス

現代のサプライチェーンは,モノからシステム,クラウドサービスへと拡大し,デジタルネットワークで接続された巨大なサイバー・フィジカル・システムとなっている.そのすべてにおいてソフトウェアが主役であり,ネットワークによって強く連携しているため,マルウェア等の不正機能によりサプライチェーン全体に汚染が拡散するリスクや,サイバー攻撃を受けた事業者の事業停止によるサプライチェーンの寸断リスクが高まっている.サイバー攻撃被害の影響が社会経済全体に及ぶ懸念があるためサイバー攻撃によってサプライチェーン全体が破綻しないためのレジリエンスの観点からの対策が重要である.サプライチェーン全体のリスク分析と被害シミュ...

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Published in日本セキュリティ・マネジメント学会誌 Vol. 38; no. 2; pp. 3 - 11
Main Author 後藤, 厚宏
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本セキュリティ・マネジメント学会 2024
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ISSN1343-6619
2434-5504
DOI10.32230/jssmjournal.38.2_3

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Summary:現代のサプライチェーンは,モノからシステム,クラウドサービスへと拡大し,デジタルネットワークで接続された巨大なサイバー・フィジカル・システムとなっている.そのすべてにおいてソフトウェアが主役であり,ネットワークによって強く連携しているため,マルウェア等の不正機能によりサプライチェーン全体に汚染が拡散するリスクや,サイバー攻撃を受けた事業者の事業停止によるサプライチェーンの寸断リスクが高まっている.サイバー攻撃被害の影響が社会経済全体に及ぶ懸念があるためサイバー攻撃によってサプライチェーン全体が破綻しないためのレジリエンスの観点からの対策が重要である.サプライチェーン全体のリスク分析と被害シミュレーションに基づいて,抵抗力,適応力,組織力の総合力としてサイバーレジリエンスを考える必要がある.
ISSN:1343-6619
2434-5504
DOI:10.32230/jssmjournal.38.2_3