非段階的圧勾配(Negative Pressure Gradient)着圧によるリンパ浮腫の集中排液治療が有効であった1例

段階的圧勾配をもつESを装着時の工夫や重ね履きで非段階的圧勾配になるようにして着用し集中排液治療に有効であった1例を報告する.症例は55歳女性.子宮体癌術後続発性右下肢リンパ浮腫.治療は外来で4回行い,各来院時に下肢3カ所の周径と着圧を測定し圧勾配を観察した.初回はES 1枚履き,2回目以降はESの重ね履きを行った.装着の工夫で初回から安定した高い圧迫圧を得られ,重ね履きの2回目から4回目までは非段階的圧勾配を示し周径は減少を認めた.ESを使用しての高い圧迫圧と非段階的圧勾配での集中排液治療の有効性が示唆された....

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Published in静脈学 Vol. 30; no. 3; pp. 267 - 271
Main Authors 松田, 奈菜絵, 橋本, 紘吉, 戸崎, 綾子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本静脈学会 23.08.2019
Subjects
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ISSN0915-7395
2186-5523
DOI10.7134/phlebol.19-04

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Summary:段階的圧勾配をもつESを装着時の工夫や重ね履きで非段階的圧勾配になるようにして着用し集中排液治療に有効であった1例を報告する.症例は55歳女性.子宮体癌術後続発性右下肢リンパ浮腫.治療は外来で4回行い,各来院時に下肢3カ所の周径と着圧を測定し圧勾配を観察した.初回はES 1枚履き,2回目以降はESの重ね履きを行った.装着の工夫で初回から安定した高い圧迫圧を得られ,重ね履きの2回目から4回目までは非段階的圧勾配を示し周径は減少を認めた.ESを使用しての高い圧迫圧と非段階的圧勾配での集中排液治療の有効性が示唆された.
ISSN:0915-7395
2186-5523
DOI:10.7134/phlebol.19-04