症例 冠動脈内新鮮血栓を発見した不安定狭心症の1手術例

不安定狭心症の一機序として,冠動脈内血栓が考えられている.不安定狭心症を呈した冠動脈3枝病変の1症例において,A-Cバイパス術中に右冠動脈内に長さ2cmの新鮮血栓を発見し,これを摘出した後,右冠動脈を含む2枝にバイパス術を行った.術前冠動脈造影では右冠動脈の血栓像は見られなかった,本症例では術前まで下壁の急性心筋梗塞所見は認めなかった.不安定狭心症において抗血小板薬,抗凝固薬を中止する際には注意を要する....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in心臓 Vol. 21; no. 1; pp. 56 - 59
Main Authors 榊原, 直樹, 川筋, 道雄, 松永, 康弘, 手取屋, 岳夫, 松下, 重人, 岩, 喬
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本心臓財団 1989
Online AccessGet full text
ISSN0586-4488
2186-3016
DOI10.11281/shinzo1969.21.1_56

Cover

More Information
Summary:不安定狭心症の一機序として,冠動脈内血栓が考えられている.不安定狭心症を呈した冠動脈3枝病変の1症例において,A-Cバイパス術中に右冠動脈内に長さ2cmの新鮮血栓を発見し,これを摘出した後,右冠動脈を含む2枝にバイパス術を行った.術前冠動脈造影では右冠動脈の血栓像は見られなかった,本症例では術前まで下壁の急性心筋梗塞所見は認めなかった.不安定狭心症において抗血小板薬,抗凝固薬を中止する際には注意を要する.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo1969.21.1_56