IV.早期関節リウマチの診断と治療

関節リウマチ治療(RA)の治療は飛躍的に進歩したが,未だ治癒を望むことができない疾患である.他の疾患同様,発症早期より介入することで身体機能や生命予後が改善することが示されている.海外では,関節炎を有するが関節リウマチと診断されない状態(Pre-RA)から治療介入する試験が行われ,良好な結果が最近得られている.しかし,実臨床ではRAの診断に至らない場合には医療機関,専門医と疎遠になることが少なくない.そのため,Pre-RAから早期RA(ERA)への移行を如何に捉えるかが重要であり,Pre-RAの定期的経過観察が可能なシステムの構築が望まれる.本稿では,Pre-RAを含むERAの診断と治療につい...

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Published in日本内科学会雑誌 Vol. 112; no. 10; pp. 1900 - 1906
Main Author 山岡, 邦宏
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 10.10.2023
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ISSN0021-5384
1883-2083
DOI10.2169/naika.112.1900

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Summary:関節リウマチ治療(RA)の治療は飛躍的に進歩したが,未だ治癒を望むことができない疾患である.他の疾患同様,発症早期より介入することで身体機能や生命予後が改善することが示されている.海外では,関節炎を有するが関節リウマチと診断されない状態(Pre-RA)から治療介入する試験が行われ,良好な結果が最近得られている.しかし,実臨床ではRAの診断に至らない場合には医療機関,専門医と疎遠になることが少なくない.そのため,Pre-RAから早期RA(ERA)への移行を如何に捉えるかが重要であり,Pre-RAの定期的経過観察が可能なシステムの構築が望まれる.本稿では,Pre-RAを含むERAの診断と治療について最新知見を共有する.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.112.1900