症例 左冠動脈口閉鎖の1例

極めてまれな左冠動脈口閉鎖の10歳男児例を経験した.運動時易疲労性を主訴に受診し,運動負荷心電図(トレッドミル)でST低下,T波陰転をきたし,冠動脈障害を疑われた.大動脈弁上,左冠動脈洞,右冠動脈での造影で左冠動脈は,右冠動脈から側副血行路を介して逆行性に造影され,大動脈直前で盲端になっていた.左冠動脈から逆行性に肺動脈は造影されなかった.以上の所見から左冠動脈口閉鎖と診断した.本症の臨床所見,鑑別診断を中心に報告した....

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Published in心臓 Vol. 20; no. 1; pp. 51 - 54
Main Authors 金子, 博志, 野田, 寛, 賀屋, 茂, 森谷, 浩四郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本心臓財団 1988
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ISSN0586-4488
2186-3016
DOI10.11281/shinzo1969.20.1_51

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Summary:極めてまれな左冠動脈口閉鎖の10歳男児例を経験した.運動時易疲労性を主訴に受診し,運動負荷心電図(トレッドミル)でST低下,T波陰転をきたし,冠動脈障害を疑われた.大動脈弁上,左冠動脈洞,右冠動脈での造影で左冠動脈は,右冠動脈から側副血行路を介して逆行性に造影され,大動脈直前で盲端になっていた.左冠動脈から逆行性に肺動脈は造影されなかった.以上の所見から左冠動脈口閉鎖と診断した.本症の臨床所見,鑑別診断を中心に報告した.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo1969.20.1_51