秋季におけるナシ芽鱗片生組織の露出状況とナシ黒星病に対する感受性の関係

ナシ黒星病の秋季防除時期を判断する指標を探索するために,主要な感染部位の一つである芽鱗片の生組織の露出状況と発病の関係を調査した。腋花芽への分生子塗布接種試験により,鱗片生組織が露出している芽は,非露出芽と比べ黒星病に感染する割合が高かった。秋季での長果枝における鱗片生組織の露出芽率は,花芽と葉芽では,花芽が高く,着生順位では頂部に近い芽が高かった。また,秋季における長果枝の鱗片生組織露出芽率の推移は10月中旬頃から高くなり始め,11月中旬に最大となった。その後,露出した生組織部分の褐変が始まり,12月上旬には全て褐変した。...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in関東東山病害虫研究会報 Vol. 2014; no. 61; pp. 50 - 55
Main Authors 梅本, 清作, 金子, 洋平, 牛尾, 進吾
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 関東東山病害虫研究会 01.12.2014
Online AccessGet full text
ISSN1347-1899
1884-2879
DOI10.11337/ktpps.2014.50

Cover

More Information
Summary:ナシ黒星病の秋季防除時期を判断する指標を探索するために,主要な感染部位の一つである芽鱗片の生組織の露出状況と発病の関係を調査した。腋花芽への分生子塗布接種試験により,鱗片生組織が露出している芽は,非露出芽と比べ黒星病に感染する割合が高かった。秋季での長果枝における鱗片生組織の露出芽率は,花芽と葉芽では,花芽が高く,着生順位では頂部に近い芽が高かった。また,秋季における長果枝の鱗片生組織露出芽率の推移は10月中旬頃から高くなり始め,11月中旬に最大となった。その後,露出した生組織部分の褐変が始まり,12月上旬には全て褐変した。
ISSN:1347-1899
1884-2879
DOI:10.11337/ktpps.2014.50