単群試験における認知症高齢者のストレスに対するバーチャルリアリティ視聴の効果検討

本報告の目的はバーチャルリアリティ(VR)映像の視聴が,認知症高齢者のストレスに影響を及ぼすのかを検討するものである.対象は,急性期病院入院中の患者18 名とした.方法は,対象者に5つのVR映像の中から2映像を任意選択してもらいOculusQuest2を用いて,4分間視聴を5日間連続で実施した.評価は,VR視聴前後のバイタルおよび唾液アミラーゼ活性を測定し,視聴中の反応は集団個別評価表で評価した.結果として唾液アミラーゼ活性は,視聴後に有意な低下を示した.視聴中の反応も,回数を重ねるごとに有意に点数の向上を認めた.本研究では,VR視聴は認知症高齢者のストレス緩和に影響することが示唆された....

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Bibliographic Details
Published in作業療法の実践と科学 Vol. 6; no. 2; pp. 47 - 51
Main Authors 中島 龍彦, 池知 良昭, 城戸 正臣, 沖 雄二
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published Hokkaido Association of Occupational Therapists 31.05.2024
公益社団法人 北海道作業療法士会
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ISSN2434-5806
2433-8451
DOI10.32151/psot.6.2_47

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Summary:本報告の目的はバーチャルリアリティ(VR)映像の視聴が,認知症高齢者のストレスに影響を及ぼすのかを検討するものである.対象は,急性期病院入院中の患者18 名とした.方法は,対象者に5つのVR映像の中から2映像を任意選択してもらいOculusQuest2を用いて,4分間視聴を5日間連続で実施した.評価は,VR視聴前後のバイタルおよび唾液アミラーゼ活性を測定し,視聴中の反応は集団個別評価表で評価した.結果として唾液アミラーゼ活性は,視聴後に有意な低下を示した.視聴中の反応も,回数を重ねるごとに有意に点数の向上を認めた.本研究では,VR視聴は認知症高齢者のストレス緩和に影響することが示唆された.
ISSN:2434-5806
2433-8451
DOI:10.32151/psot.6.2_47