在宅医療における高齢者の栄養管理 在宅低栄養患者におけるラコールを用いたONSの有用性

金沢・在宅NST研究会のアンケート結果から医療従事者の90%が低栄養患者を診ている。低栄養患者においては経腸栄養剤の経口補助、いわゆるOral nutritional supplements (以下、ONSと略) が日常的に実施されているが前向きに検討した報告は少ない。今回、外来通院患者のうち低栄養に陥った、あるいは陥りかけている患者に対してONSを施行し、栄養状態への影響およびQOL変化を前向きに検討した。その結果、SGAでは、一段階評価が改善した症例が9例中5例であった。また、コリンエステラーゼ、プレアルブミン、総コレステロール、SEIQoL-DWインデックススコアで改善を示すものが多かっ...

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Published in静脈経腸栄養 Vol. 28; no. 5; pp. 1057 - 1064
Main Authors 菊地, 勤, 山本, 浩美, 斎藤, 由紀, 上野, 真由美, 白山, 武志, 大谷, 千晴, 手塚, 波子, 小川, 滋彦, 岡部, 正美
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本静脈経腸栄養学会 2013
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ISSN1344-4980
1881-3623
DOI10.11244/jjspen.28.1057

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Summary:金沢・在宅NST研究会のアンケート結果から医療従事者の90%が低栄養患者を診ている。低栄養患者においては経腸栄養剤の経口補助、いわゆるOral nutritional supplements (以下、ONSと略) が日常的に実施されているが前向きに検討した報告は少ない。今回、外来通院患者のうち低栄養に陥った、あるいは陥りかけている患者に対してONSを施行し、栄養状態への影響およびQOL変化を前向きに検討した。その結果、SGAでは、一段階評価が改善した症例が9例中5例であった。また、コリンエステラーゼ、プレアルブミン、総コレステロール、SEIQoL-DWインデックススコアで改善を示すものが多かった。自宅で少しでも長く過ごしていただくために、外来通院できるADLの間に低栄養を早期発見し、早期に「栄養治療」として投与したONSが、有効と考えられた。
ISSN:1344-4980
1881-3623
DOI:10.11244/jjspen.28.1057