当院における黄芩含有漢方薬による肝障害の頻度について

黄芩含有漢方薬による肝障害の頻度を推定するため,当院の全てのカルテをレトロスペクティブに調査した。黄芩含有方剤を服用した2430例のうち,1547例(63.7%)で肝機能検査が施行されていた。1547例のうち黄芩含有漢方薬による肝障害が否定できない例を19例(1.2%)みとめた。その肝障害の臨床像は過去の報告と大差がなかった。 今回の調査でも黄芩含有方剤による肝障害の頻度は1%前後であると推測され,過去の文献報告と一致していた。...

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Published in日本東洋医学雑誌 Vol. 68; no. 4; pp. 377 - 381
Main Authors 萬谷, 直樹, 岡, 洋志, 渡邊, 妙子, 長崎, 直美
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本東洋医学会 2017
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Summary:黄芩含有漢方薬による肝障害の頻度を推定するため,当院の全てのカルテをレトロスペクティブに調査した。黄芩含有方剤を服用した2430例のうち,1547例(63.7%)で肝機能検査が施行されていた。1547例のうち黄芩含有漢方薬による肝障害が否定できない例を19例(1.2%)みとめた。その肝障害の臨床像は過去の報告と大差がなかった。 今回の調査でも黄芩含有方剤による肝障害の頻度は1%前後であると推測され,過去の文献報告と一致していた。
ISSN:0287-4857
1882-756X
DOI:10.3937/kampomed.68.377