HAADF-STEMとHRTEMによるMg-RE(RE:希土類金属)合金の析出物の構造

顕著な時効析出硬化を示すことから工業的に注目されているMg-RE(RE:希土類金属)合金は,古くから多くの研究がなされ,電子回折法やTEMおよびHRTEMによる析出物の結晶構造や微細組織の報告がなされてきた.しかしそれらの報告には多くの疑問が残ることから,HAADF-STEMとHRTEMを併用してMg-RE合金中に形成される微細整合析出物の研究を進めてきた.本論文は,Mg-RE合金のRE原子の直接観察を可能としたHAADF-STEM法の威力と,HRTEMとの併用による微細整合析出物やGPゾーンの結晶構造や微細組織の詳細な解析結果を纏めたものである.特にHAADF-STEMとHRTEMの併用とい...

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Published in顕微鏡 Vol. 43; no. 2; pp. 109 - 114
Main Authors 平賀, 賢二, 西嶋, 雅彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本顕微鏡学会 30.06.2008
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Summary:顕著な時効析出硬化を示すことから工業的に注目されているMg-RE(RE:希土類金属)合金は,古くから多くの研究がなされ,電子回折法やTEMおよびHRTEMによる析出物の結晶構造や微細組織の報告がなされてきた.しかしそれらの報告には多くの疑問が残ることから,HAADF-STEMとHRTEMを併用してMg-RE合金中に形成される微細整合析出物の研究を進めてきた.本論文は,Mg-RE合金のRE原子の直接観察を可能としたHAADF-STEM法の威力と,HRTEMとの併用による微細整合析出物やGPゾーンの結晶構造や微細組織の詳細な解析結果を纏めたものである.特にHAADF-STEMとHRTEMの併用という研究手法の大切さを紹介する.
ISSN:1349-0958
2434-2386
DOI:10.11410/kenbikyo.43.2_109