二次性副甲状腺機能亢進症の治療変遷と外科治療

二次性副甲状腺機能亢進症(Secondary hyperparathyroidism:SHTP)は進行した慢性腎臓病に発症する疾患であり,特に慢性透析患者では高頻度に併発する。その発症は,慢性透析患者の生活の質(quality of life:QOL)ならびに生命予後に影響するとされ,積極的な治療介入が必要である。かつては副甲状腺摘出術(Parathyroidectomy:PTx)が主たる治療であったが,活性型ビタミンD製剤およびカルシウム受容体作動薬(カルシミメティクス)の登場で,手術症例数は低下し,近年はその適応が限られるようになった。しかし薬物療法抵抗性あるいは服薬困難により手術療法が必...

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Published in日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 Vol. 37; no. 4; pp. 237 - 241
Main Authors 大庭, 康司郎, 宮田, 康好, 酒井, 英樹, 望月, 保志, 計屋, 知彰
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本内分泌外科学会・日本甲状腺外科学会 2020
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ISSN2186-9545
DOI10.11226/jaesjsts.37.4_237

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Summary:二次性副甲状腺機能亢進症(Secondary hyperparathyroidism:SHTP)は進行した慢性腎臓病に発症する疾患であり,特に慢性透析患者では高頻度に併発する。その発症は,慢性透析患者の生活の質(quality of life:QOL)ならびに生命予後に影響するとされ,積極的な治療介入が必要である。かつては副甲状腺摘出術(Parathyroidectomy:PTx)が主たる治療であったが,活性型ビタミンD製剤およびカルシウム受容体作動薬(カルシミメティクス)の登場で,手術症例数は低下し,近年はその適応が限られるようになった。しかし薬物療法抵抗性あるいは服薬困難により手術療法が必要となる症例も多く存在する。SHPTに対する治療変遷を振り返り,その中でのPTxの立ち位置を再考する。
ISSN:2186-9545
DOI:10.11226/jaesjsts.37.4_237