メロンつる割病(Fusarium oxysporum f. sp. melonis)レース 1,2y に対する Cucumis 属野生種の抵抗性評価
メロンにおけるメロンつる割病レース 1,2w および 1,2y に対する抵抗性は,部分抵抗性,量的抵抗性のみで,高度抵抗性のメロン遺伝資源は報告されていない.本研究では,メロンの病害に抵抗性を有する遺伝資源として報告されている Cucumis 属野生種について,メロンつる割病レース 1,2y 抵抗性の評価を行なった.11 種 76 系統の Cucumis 属野生種に対して菌株を人工的に接種し,0–3 の発病指数 (0:発病を認めない,1:葉の黄化始め,2:著しい病徴,3:枯死)で評価した.発病度(DI)はDI = Σ(発病指数 × 発病指数別株数) × 100/(3 × 調査株数)により算出し...
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Published in | Journal of the Japanese Society for Horticultural Science Vol. 80; no. 4; pp. 414 - 419 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | English Japanese |
Published |
一般社団法人 園芸学会
2011
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Summary: | メロンにおけるメロンつる割病レース 1,2w および 1,2y に対する抵抗性は,部分抵抗性,量的抵抗性のみで,高度抵抗性のメロン遺伝資源は報告されていない.本研究では,メロンの病害に抵抗性を有する遺伝資源として報告されている Cucumis 属野生種について,メロンつる割病レース 1,2y 抵抗性の評価を行なった.11 種 76 系統の Cucumis 属野生種に対して菌株を人工的に接種し,0–3 の発病指数 (0:発病を認めない,1:葉の黄化始め,2:著しい病徴,3:枯死)で評価した.発病度(DI)はDI = Σ(発病指数 × 発病指数別株数) × 100/(3 × 調査株数)により算出した.6 種 34 系統(C. africanus, C. anguria, C. metuliferus, C. prophetarum, C. subsericeus, C. zeyheri)は高度抵抗性(DI = 0)を示した.一方,C. dipsaceus, C. meeusei, C. pustulatus, C. sagittatus ではほとんどの系統が激しく罹病し(DI = 80–100),高度抵抗性を示す系統はなかった.本研究から,メロンつる割病レース 1,2y に高度抵抗性を有する Cucumis 属野生種が初めて見いだされた.今後,これらの抵抗性をメロンに導入するため,メロンと Cucumis 属野生種間で見られる生殖隔離の克服方法に関する研究が求められる. |
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ISSN: | 1882-3351 1882-336X |
DOI: | 10.2503/jjshs1.80.414 |