穀物貯蔵低温倉庫におけるコクゾウムシ成虫のモニタリングと大量捕獲

関東平野に位置する 5 箇所の穀物貯蔵低温倉庫でフェロモントラップを用いたコクゾウムシ成虫の捕獲調査を 2 年間行い,コクゾウムシ成虫の捕獲数の変動を観察した.それぞれの倉庫の本庫と下屋にフェロモントラップを設置し,毎月,新しいものと交換した.また,5 箇所のうち,2 箇所の倉庫の下屋に多数のフェロモントラップを設置して,コクゾウムシ成虫の大量捕獲を試みた.それぞれの倉庫下屋には 10 ~ 12 月と 3 ~ 5 月にフェロモントラップを 14 個もしくは 20 個設置した. 1 箇所の倉庫で,倉庫内での越冬が春以降の捕獲数の増加につながった可能性がある例が見られた.大量捕獲トラップを設置した...

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Published in都市有害生物管理 Vol. 12; no. 2; pp. 51 - 56
Main Authors 古井, 聡, 今村, 太郎, 鈴庄, 則之, 宮ノ下, 明大
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 都市有害生物管理学会 2022
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ISSN2186-1498
2435-015X
DOI10.34348/urbanpest.12.2_51

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Summary:関東平野に位置する 5 箇所の穀物貯蔵低温倉庫でフェロモントラップを用いたコクゾウムシ成虫の捕獲調査を 2 年間行い,コクゾウムシ成虫の捕獲数の変動を観察した.それぞれの倉庫の本庫と下屋にフェロモントラップを設置し,毎月,新しいものと交換した.また,5 箇所のうち,2 箇所の倉庫の下屋に多数のフェロモントラップを設置して,コクゾウムシ成虫の大量捕獲を試みた.それぞれの倉庫下屋には 10 ~ 12 月と 3 ~ 5 月にフェロモントラップを 14 個もしくは 20 個設置した. 1 箇所の倉庫で,倉庫内での越冬が春以降の捕獲数の増加につながった可能性がある例が見られた.大量捕獲トラップを設置した倉庫のうち,モニタリングでの捕獲数が少ない 1 箇所の倉庫では大量捕獲トラップにもあまり捕獲されなかった.もう 1 箇所の倉庫では 2018 年 10 ~ 12 月に 100 頭以上,その他の期間でも 10 頭以上が捕獲された.大量捕獲法が有効である条件について論じた.
ISSN:2186-1498
2435-015X
DOI:10.34348/urbanpest.12.2_51