薄膜型排尿センサを用いた, 高齢者機能性尿失禁患者の排尿にともなうQOL改善の試み

機能性尿失禁は老人病院入院症例の1/3を占め10万人以上と推定される. 機能性尿失禁はADL低下, 痴呆の存在, 手薄な介護が増加要因である. 今回, 薄膜型排尿センサをオムツ内に装着し, 機能性尿失禁の排尿QOLの改善に役立つかを試み, 同時に看護労働時間の増加についても調査した. 排尿センサにより排尿パターンの把握が容易で排尿誘導に応用出来た. またオムツの随時交換により, オムツ濡れ時間が大幅に短縮された. 一方随時交換により看護介護労働時間が増加し, 排尿QOLの改善には排尿介護の専任化などの, 看護労働力の効率的配分が不可欠である....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本老年医学会雑誌 Vol. 33; no. 9; pp. 681 - 685
Main Authors 鳥羽, 研二, 須藤, 紀子, 長野, 宏一朗, 江頭, 正人, 神崎, 恒一, 秋下, 雅弘, 橋本, 正良, 大内, 尉義, 折茂, 肇, 弓田, 清, 原, 美津子, 福島, 康圭
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本老年医学会 25.09.1996
Subjects
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:機能性尿失禁は老人病院入院症例の1/3を占め10万人以上と推定される. 機能性尿失禁はADL低下, 痴呆の存在, 手薄な介護が増加要因である. 今回, 薄膜型排尿センサをオムツ内に装着し, 機能性尿失禁の排尿QOLの改善に役立つかを試み, 同時に看護労働時間の増加についても調査した. 排尿センサにより排尿パターンの把握が容易で排尿誘導に応用出来た. またオムツの随時交換により, オムツ濡れ時間が大幅に短縮された. 一方随時交換により看護介護労働時間が増加し, 排尿QOLの改善には排尿介護の専任化などの, 看護労働力の効率的配分が不可欠である.
ISSN:0300-9173
DOI:10.3143/geriatrics.33.681