当科における進行舌癌に対する放射線療法併用超選択的動注化学療法 舌深動脈からの動注

放射線療法併用超選択的動注化学療法を行った進行舌癌11例の臨床的検討を行った。病期はIII/IV=4/7,T分類はT2/T3/T4a=3/6/2,N分類はN0/N1/N2=3/3/5であった。11例のうち5例では舌深動脈から動注を行った。観察期間は16~80か月(中央値50か月)であった。全対象例の局所制御率は81.8%(9/11),リンパ節制御率は100%(8/8)であり,疾患特異的3年生存率は100%であった。舌深動脈からの動注例では,G3以上の有害事象は粘膜炎が2例,貧血1例,白血球減少が1例であった(すべてG3)。舌深動脈からの動注は安全に行うことができ,リンパ節の制御に寄与する可能性...

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Published in頭頸部外科 Vol. 26; no. 2; pp. 203 - 209
Main Authors 富所, 雄一, 本多, 伸光, 三谷, 壮平, 高木, 太郎, 西原, 江里子, 中村, 光士郎, 鵜久森, 徹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会 30.10.2016
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Summary:放射線療法併用超選択的動注化学療法を行った進行舌癌11例の臨床的検討を行った。病期はIII/IV=4/7,T分類はT2/T3/T4a=3/6/2,N分類はN0/N1/N2=3/3/5であった。11例のうち5例では舌深動脈から動注を行った。観察期間は16~80か月(中央値50か月)であった。全対象例の局所制御率は81.8%(9/11),リンパ節制御率は100%(8/8)であり,疾患特異的3年生存率は100%であった。舌深動脈からの動注例では,G3以上の有害事象は粘膜炎が2例,貧血1例,白血球減少が1例であった(すべてG3)。舌深動脈からの動注は安全に行うことができ,リンパ節の制御に寄与する可能性が示唆された。
ISSN:1349-581X
1884-474X
DOI:10.5106/jjshns.26.203