リウマチ熱心筋炎による心不全と考えられた維持透析患者の1剖検例

患者は糖尿病性腎症から末期腎不全となった70歳,男性血液透析症例.約4年前から肺水腫を伴う心不全を繰り返し,虚血性心疾患に対して経皮的冠動脈形成術を受けている.2年4カ月前に透析導入となった.今回,溢水のため入院し除水強化で心不全は一時的に改善したが,原因不明の発熱と炎症反応上昇により心不全は再び増悪し死亡した.剖検で心筋内にAschoff結節が散在し,リウマチ熱による心筋炎が心不全の悪化に関与したと考えられた....

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Published in日本内科学会雑誌 Vol. 96; no. 7; pp. 1479 - 1482
Main Authors 原, 和弘, 森, 正也, 三村, 維真理, 三瀬, 直文, 西, 隆博, 崔, 啓子, 多川, 斉, 杉本, 徳一郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 2007
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ISSN0021-5384
1883-2083
DOI10.2169/naika.96.1479

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Summary:患者は糖尿病性腎症から末期腎不全となった70歳,男性血液透析症例.約4年前から肺水腫を伴う心不全を繰り返し,虚血性心疾患に対して経皮的冠動脈形成術を受けている.2年4カ月前に透析導入となった.今回,溢水のため入院し除水強化で心不全は一時的に改善したが,原因不明の発熱と炎症反応上昇により心不全は再び増悪し死亡した.剖検で心筋内にAschoff結節が散在し,リウマチ熱による心筋炎が心不全の悪化に関与したと考えられた.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.96.1479