感染制御対策の試み 微生物検査からのアプローチ
1998年8月より, 佐賀医科大学附属病院検査部で構築した総合的な感染症コントロールシステムである“Dr. FLEMING” (Flexible Microbiological Test & Information System for the New Ge-neration) と, 当院における感染対策の試みを紹介した. “Dr.FLEMING”は検査システムと情報提供システムより構成され, 検査システムは微生物検査の迅速化および検査成績の高付加価値を提供し, 医療情報システムは感染症の早期診断, 適正治療および感染制御をより有効的に実施することを目的としている. 臨床側に提供可能な...
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Published in | 感染症学雑誌 Vol. 74; no. 6; pp. 501 - 510 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本感染症学会
20.06.2000
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ISSN | 0387-5911 1884-569X |
DOI | 10.11150/kansenshogakuzasshi1970.74.501 |
Cover
Summary: | 1998年8月より, 佐賀医科大学附属病院検査部で構築した総合的な感染症コントロールシステムである“Dr. FLEMING” (Flexible Microbiological Test & Information System for the New Ge-neration) と, 当院における感染対策の試みを紹介した. “Dr.FLEMING”は検査システムと情報提供システムより構成され, 検査システムは微生物検査の迅速化および検査成績の高付加価値を提供し, 医療情報システムは感染症の早期診断, 適正治療および感染制御をより有効的に実施することを目的としている. 臨床側に提供可能な感染症情報としては 1) 画像情報 (グラム染色等の顕微鏡像およびマクロ像など, 2) 院内感染マップ情報, 3) 有効薬剤・起炎菌活用情報, 4) 疫学統計情報, 5) 画像添付報告書 (鏡検コメントおよび総合コメント) である. また私共は適切な感染症情報を迅速かつ詳細に提供することは, 個々の感染症患者の診療のみならず, 院内全体の感染制御においても重要であると考え, 感染症情報室を検査部に創設した。この感染症情報室は, 院内および院外への情報発信基地であるのと同時に, 院内の医療従事者に24時間感染症に関する情報収集の場として開放している。 |
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ISSN: | 0387-5911 1884-569X |
DOI: | 10.11150/kansenshogakuzasshi1970.74.501 |