吊り上げ単孔式腹腔鏡下虫垂切除術(Gas-less TANKO Appendectomy)の経験

最近整容性を求めた単孔式腹腔鏡下手術が注目されており,われわれも吊り上げ法を応用したGas-less TANKO Appendectomyの工夫を試みている.臍部の切開創にラッププロテクター®ミニを装着,ケント リトラクター®で直接創部を牽引して吊り上げることで,比較的良好な視野の下に安全な虫垂切除が可能で,創部汚染なく回収も行える.またGas-lessのため,簡便に大量の洗浄吸引が行える等の利点がある.逆に作業空間が狭くトロッカーという支点がないため,より柔軟な鉗子操作が要求される面もあるが,臍部創の整容性は非常に良好であり,意義のある手術手技と考える....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 72; no. 6; pp. 1360 - 1363
Main Authors 諏訪, 達志, 苅込, 和裕, 朝蔭, 直樹, 松村, 知憲, 岡田, 慶吾, 中村, 直和
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 2011
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.72.1360

Cover

More Information
Summary:最近整容性を求めた単孔式腹腔鏡下手術が注目されており,われわれも吊り上げ法を応用したGas-less TANKO Appendectomyの工夫を試みている.臍部の切開創にラッププロテクター®ミニを装着,ケント リトラクター®で直接創部を牽引して吊り上げることで,比較的良好な視野の下に安全な虫垂切除が可能で,創部汚染なく回収も行える.またGas-lessのため,簡便に大量の洗浄吸引が行える等の利点がある.逆に作業空間が狭くトロッカーという支点がないため,より柔軟な鉗子操作が要求される面もあるが,臍部創の整容性は非常に良好であり,意義のある手術手技と考える.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.72.1360