排出事業者と収集・運搬事業者のインタラクションを考慮したトレーサビリティシステムの構築—医療廃棄物の小口回収を例として

本研究では,小規模な医療機関から排出される感染性廃棄物に着目し,医療廃棄物の適正処理推進と小口回収業務の効率化を図るため,IoTを活用したシステムの構築を目的としている。本報では,医療機関における感染性廃棄物の適正処理,感染性廃棄物の排出実態と収集運搬の実態把握を行った。3社の収集運搬事業者とI市の小規模な260件の医療機関に現地ヒアリングとアンケート調査を実施した。こうした調査から得られた現場ニーズに基づいたトレーサビリティシステムを構築・提案した。具体的には,電話による集荷依頼を代替するボタン式集荷依頼システム,活動記録管理システムをベースとしたトレーサビリティシステムを導入および複数の収...

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Published in環境科学会誌 Vol. 35; no. 5; pp. 258 - 266
Main Authors 吉留, 大樹, 横山, 健太郎, 程, 天驕, 石井, 美也紀, 小野田, 弘士
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 社団法人 環境科学会 30.09.2022
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Summary:本研究では,小規模な医療機関から排出される感染性廃棄物に着目し,医療廃棄物の適正処理推進と小口回収業務の効率化を図るため,IoTを活用したシステムの構築を目的としている。本報では,医療機関における感染性廃棄物の適正処理,感染性廃棄物の排出実態と収集運搬の実態把握を行った。3社の収集運搬事業者とI市の小規模な260件の医療機関に現地ヒアリングとアンケート調査を実施した。こうした調査から得られた現場ニーズに基づいたトレーサビリティシステムを構築・提案した。具体的には,電話による集荷依頼を代替するボタン式集荷依頼システム,活動記録管理システムをベースとしたトレーサビリティシステムを導入および複数の収集・運搬事業者の連携を前提とした情報共有システムを構築し,実証評価を行った。
ISSN:0915-0048
1884-5029
DOI:10.11353/sesj.35.258