肺結核症例における結核菌群核酸検出検査のためのLAMP法(Direct TB-LAMP)の有用性の検討
〔目的〕結核の核酸増幅検査Loop-Mediated Isothermal Amplification(LAMP法)を,喀痰から集菌せずに直接行い(Direct TB-LAMP),塗抹検査とMGIT培養で比較し,迅速診断の有用性について検討した。〔期間・方法〕2013年6月から2014年2月に肺結核と診断され治療開始から5日以内に提出された喀痰111検体を対象とした。Direct TB-LAMPは喀痰60μlを採取し,核酸抽出はPURE法,試薬はLoopamp®結核菌群検出キットを用い,リアルタイム濁度測定装置Loopamp® EXIAで測定した。その後,塗抹検査とMGIT培養を行った。〔結果...
Saved in:
Published in | 結核 Vol. 90; no. 5; pp. 497 - 502 |
---|---|
Main Authors | , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本結核病学会
2015
|
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0022-9776 1884-2410 |
DOI | 10.11400/kekkaku.90.497 |
Cover
Loading…
Summary: | 〔目的〕結核の核酸増幅検査Loop-Mediated Isothermal Amplification(LAMP法)を,喀痰から集菌せずに直接行い(Direct TB-LAMP),塗抹検査とMGIT培養で比較し,迅速診断の有用性について検討した。〔期間・方法〕2013年6月から2014年2月に肺結核と診断され治療開始から5日以内に提出された喀痰111検体を対象とした。Direct TB-LAMPは喀痰60μlを採取し,核酸抽出はPURE法,試薬はLoopamp®結核菌群検出キットを用い,リアルタイム濁度測定装置Loopamp® EXIAで測定した。その後,塗抹検査とMGIT培養を行った。〔結果〕111検体中,塗抹陽性46検体はMGITとDirect TB-LAMPが陽性で,Direct TB-LAMPの平均陽性検出時間は13分55秒。塗抹陰性・MGIT陽性56検体のうちDirect TB-LAMP陽性は44検体(陽性率78.6%)で,平均陽性検出時間は15分59秒。〔考察〕喀痰から直接行うDirect TB-LAMPは,陽性率が高く,操作が簡便で陽性検出時間も短く,多くの施設での活用が期待できる方法と思われる。 |
---|---|
ISSN: | 0022-9776 1884-2410 |
DOI: | 10.11400/kekkaku.90.497 |