IV.CKD患者における肝炎,肝硬変治療

C型肝炎治療では,ゲノタイプ1型では慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)患者においても95%以上の著効率が期待される.一方,2型に関しては,リバビリン(ribavirin:RBV)の併用のために中等度以上のCKD患者では使用できない状況である.B型肝炎治療では,アデホビルとテノホビルではeGFR(estimated glomerular filtration rate)の低下や低リン血症に注意して使用する必要がある.バソプレシン受容体拮抗薬トルバプタンは難治性腹水に有効であるが,その使用はフロセミド+スピノロラクトンの少量投与時に追加する必要がある....

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Published in日本内科学会雑誌 Vol. 106; no. 5; pp. 936 - 941
Main Author 中牟田, 誠
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 10.05.2017
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ISSN0021-5384
1883-2083
DOI10.2169/naika.106.936

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Summary:C型肝炎治療では,ゲノタイプ1型では慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)患者においても95%以上の著効率が期待される.一方,2型に関しては,リバビリン(ribavirin:RBV)の併用のために中等度以上のCKD患者では使用できない状況である.B型肝炎治療では,アデホビルとテノホビルではeGFR(estimated glomerular filtration rate)の低下や低リン血症に注意して使用する必要がある.バソプレシン受容体拮抗薬トルバプタンは難治性腹水に有効であるが,その使用はフロセミド+スピノロラクトンの少量投与時に追加する必要がある.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.106.936