臨床所見による産後起立不能乳牛の分類

乳牛の産後起立不能症の応急的診断・治療をより根拠のあるものにするため, 60頭の産後起立不能乳牛のデータを数量化理論III類によって分析した. その結果, 栄養, 皮温, 食欲, 第一胃運動, 尾力, 眼結膜および意識という, 最も通常的に観察される臨床所見から, 産後起立不能乳牛を, 総合的症状が相違する5つのグループに分類することができた。さらに, これら各グループの血清中カルシウム, リンおよびマグネシウム濃度を検討したところ, 一般に産後起立不能乳牛に無差別的に実施されているCa剤注射という診断的治療を減らしうることが判明した。...

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Published in獣医科学と統計利用 Vol. 1985; no. 14-15; pp. 38 - 43
Main Authors 本田, 一良, 浜名, 克巳, 矢野, 安正, 黒田, 治門
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 獣医疫学会 1985
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ISSN1884-5606
DOI10.2743/jve1977.1985.38

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Summary:乳牛の産後起立不能症の応急的診断・治療をより根拠のあるものにするため, 60頭の産後起立不能乳牛のデータを数量化理論III類によって分析した. その結果, 栄養, 皮温, 食欲, 第一胃運動, 尾力, 眼結膜および意識という, 最も通常的に観察される臨床所見から, 産後起立不能乳牛を, 総合的症状が相違する5つのグループに分類することができた。さらに, これら各グループの血清中カルシウム, リンおよびマグネシウム濃度を検討したところ, 一般に産後起立不能乳牛に無差別的に実施されているCa剤注射という診断的治療を減らしうることが判明した。
ISSN:1884-5606
DOI:10.2743/jve1977.1985.38