屋外暴露した鋼主桁上RC床版のASRによる劣化性状評価

本研究は、実環境下の道路橋RC床版におけるアルカリシリカ反応(ASR)による劣化性状について実験的に明らかにしたものである。鋼主桁上に実物大RC床版を架設し屋外暴露することで実橋における環境作用と主桁による拘束を再現し、長期的に各種計測を実施した。その結果、実環境ではASRの温度依存性により膨張量は周期的変動を有し、劣化の進行に伴い膨張開始温度が低下する傾向を示した。また、偏光顕微鏡観察およびSEM-EDS分析によりASRゲルの発生状況およびその組成を確認した。さらに、ASRの劣化程度を評価するうえで各種非破壊試験が有効であることを明らかとした。...

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Published inセメント・コンクリート論文集 Vol. 73; no. 1; pp. 303 - 310
Main Authors 子田, 康弘, 前島, 拓, 岸良, 竜, 岩城, 一郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 セメント協会 31.03.2020
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ISSN0916-3182
2187-3313
DOI10.14250/cement.73.303

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Summary:本研究は、実環境下の道路橋RC床版におけるアルカリシリカ反応(ASR)による劣化性状について実験的に明らかにしたものである。鋼主桁上に実物大RC床版を架設し屋外暴露することで実橋における環境作用と主桁による拘束を再現し、長期的に各種計測を実施した。その結果、実環境ではASRの温度依存性により膨張量は周期的変動を有し、劣化の進行に伴い膨張開始温度が低下する傾向を示した。また、偏光顕微鏡観察およびSEM-EDS分析によりASRゲルの発生状況およびその組成を確認した。さらに、ASRの劣化程度を評価するうえで各種非破壊試験が有効であることを明らかとした。
ISSN:0916-3182
2187-3313
DOI:10.14250/cement.73.303