生物多様性情報学の今後を見通す Global Biodiversity Information Conference 2(GBIC2)参加報告
生態学に関連が深い生物多様性情報学において、最も重要な文書の一つに生物多様性情報概況(Global Biodiversity Information Outlook: GBIO)が挙げられる。これは生物多様性概況(Global Biodiversity Outlook: GBO)の多様性情報版とも言えるもので、生物多様性情報学のこれまでの現状および課題を概観し、今後進むべき方向性を示すものである。GBIOは、世界各国の生物多様性情報に関するステークホルダーが一堂に会し、分野における現状と課題、今後の展望を議論する地球規模生物多様性情報会議(Global Biodiversity Informa...
Saved in:
Published in | 日本生態学会誌 Vol. 69; no. 2; pp. 119 - 125 |
---|---|
Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本生態学会
2019
|
Subjects | |
Online Access | Get full text |
Cover
Loading…
Summary: | 生態学に関連が深い生物多様性情報学において、最も重要な文書の一つに生物多様性情報概況(Global Biodiversity Information Outlook: GBIO)が挙げられる。これは生物多様性概況(Global Biodiversity Outlook: GBO)の多様性情報版とも言えるもので、生物多様性情報学のこれまでの現状および課題を概観し、今後進むべき方向性を示すものである。GBIOは、世界各国の生物多様性情報に関するステークホルダーが一堂に会し、分野における現状と課題、今後の展望を議論する地球規模生物多様性情報会議(Global Biodiversity Information Conference: GBIC)をもとに作成された。2018年7月、GBIO2の作成を見据えた国際会議 GBIC2がデンマーク コペンハーゲンにおいて開催され、日本から大澤、細矢が参加した。GBIC2では、「透明性と信頼性を確保した国際的協力のメカニズムのありかた」、「連携の推進に向けて取り上げるべき重要トピックの選定」という2つの目的が提示され、今後の生物多様性情報学に関するステークホルダー間の連携の方向性および、分野の発展において重要と考えられる項目が提示された。本稿は、GBIC2の参加報告と、その後得られた若干の情報を通し、生物多様性情報の国際的な現状および、今後の方向性がどのように議論されたかについて紹介する。 |
---|---|
ISSN: | 0021-5007 2424-127X |
DOI: | 10.18960/seitai.69.2_119 |