高アルミネート型セメントを用いたコンクリートの物性

セメント工場で粘土代替原料として利用されている石炭灰、汚泥、建設発生土等の産業廃棄物にはAl2O3が多く含まれている。そのため、使用量を増やすとクリンカー中のC3A量が増加する。今後、これら廃棄物の利用拡大を目指すには、C3A量の増加がセメントおよびコンクリートの品質に及ぼす影響を把握しておく必要がある。そこで、C3A量を12%まで高めた普通ポルトランドセメントを実機で製造し、その品質を評価した。その結果、C3A量の多いセメントは、一般的に言われているように耐硫酸塩性は低下するが、コンクリートのフレッシュ性状、圧縮強度、収縮性状に与える影響は認められず、実用上の問題は無いと判断された。...

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Published inセメント・コンクリート論文集 Vol. 64; no. 1; pp. 219 - 224
Main Authors 鳴瀬, 浩康, 高尾, 昇, 中村, 俊彦, 後藤, 貴弘
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 セメント協会 2010
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ISSN0916-3182
2187-3313
DOI10.14250/cement.64.219

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Summary:セメント工場で粘土代替原料として利用されている石炭灰、汚泥、建設発生土等の産業廃棄物にはAl2O3が多く含まれている。そのため、使用量を増やすとクリンカー中のC3A量が増加する。今後、これら廃棄物の利用拡大を目指すには、C3A量の増加がセメントおよびコンクリートの品質に及ぼす影響を把握しておく必要がある。そこで、C3A量を12%まで高めた普通ポルトランドセメントを実機で製造し、その品質を評価した。その結果、C3A量の多いセメントは、一般的に言われているように耐硫酸塩性は低下するが、コンクリートのフレッシュ性状、圧縮強度、収縮性状に与える影響は認められず、実用上の問題は無いと判断された。
ISSN:0916-3182
2187-3313
DOI:10.14250/cement.64.219