砕石ズリを骨材に有効利用したコンクリートの性能評価に関する基礎的検討

砕石の製造過程では、良質な新材をコンクリート用骨材に、表土や脆弱部を含む砕石ズリを路盤材等に、採掘される材料を余すことなくバランスよく利用することが求められる。近年リサイクル路盤材の利用拡大により砕石の路盤材への利用が縮小する中で、骨材天然資源の有効利用のためには、砕石ズリの路盤材以外への用途の選択肢を増やすことが望まれる。本研究では0~30mmの連続的な粒度をもつ砕石ズリを選択利用せず全量コンクリートへ活用することを検討した。その結果、強度や弾性係数の力学性能を確保することは可能であるものの、骨材に砕石ズリのみを用いた場合には粒度分布の極端な偏りによるため材料分離抵抗性が劣ること、その不足す...

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Published inセメント・コンクリート論文集 Vol. 76; no. 1; pp. 315 - 323
Main Authors 長谷川, 雄基, 林, 和彦, 松本, 将之, 吉田, 幸稔
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 セメント協会 31.03.2023
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ISSN0916-3182
2187-3313
DOI10.14250/cement.76.315

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Summary:砕石の製造過程では、良質な新材をコンクリート用骨材に、表土や脆弱部を含む砕石ズリを路盤材等に、採掘される材料を余すことなくバランスよく利用することが求められる。近年リサイクル路盤材の利用拡大により砕石の路盤材への利用が縮小する中で、骨材天然資源の有効利用のためには、砕石ズリの路盤材以外への用途の選択肢を増やすことが望まれる。本研究では0~30mmの連続的な粒度をもつ砕石ズリを選択利用せず全量コンクリートへ活用することを検討した。その結果、強度や弾性係数の力学性能を確保することは可能であるものの、骨材に砕石ズリのみを用いた場合には粒度分布の極端な偏りによるため材料分離抵抗性が劣ること、その不足する粒度を補うことで分離抵抗性を確保できることが示された。
ISSN:0916-3182
2187-3313
DOI:10.14250/cement.76.315