上腕骨外側上顆炎診療ガイドライン(改訂第2版)発刊後の診療実態調査

上腕骨外側上顆炎診療ガイドライン(改訂第2版)が発刊されて約1年経過し,本疾患に対する診療の実態を明らかにするためにアンケート調査を実施した. 方法:日本肘関節学会会員に対してWEB上でアンケートを実施した. 結果:447名から回答が得られた.診断は理学所見を信頼する人が最も多かった.治療法は,薬物療法,ステロイド注射,テニス・エルボー・バンド,理学療法を70%以上が行うと回答し,直視下手術は49%,鏡視下手術は35%であった.まだ保険収載されていない体外衝撃波,多血小板血漿局所注射を行っている人は15%以下と少なかったが,今後行っていきたい治療法として高い関心が示された. 考察:アンケート結...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本肘関節学会雑誌 Vol. 28; no. 2; pp. 130 - 136
Main Authors 尼子, 雅敏, 建部, 将広, 新井, 猛, 池上, 博泰, 池田, 全良, 射場, 浩介, 今田, 英明, 岡崎, 真人, 金森, 章浩, 副島, 修, 田中, 利和, 難波, 二郎, 西浦, 康正, 吉川, 泰弘, 鈴木, 克侍
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本肘関節学会 2021
Subjects
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:上腕骨外側上顆炎診療ガイドライン(改訂第2版)が発刊されて約1年経過し,本疾患に対する診療の実態を明らかにするためにアンケート調査を実施した. 方法:日本肘関節学会会員に対してWEB上でアンケートを実施した. 結果:447名から回答が得られた.診断は理学所見を信頼する人が最も多かった.治療法は,薬物療法,ステロイド注射,テニス・エルボー・バンド,理学療法を70%以上が行うと回答し,直視下手術は49%,鏡視下手術は35%であった.まだ保険収載されていない体外衝撃波,多血小板血漿局所注射を行っている人は15%以下と少なかったが,今後行っていきたい治療法として高い関心が示された. 考察:アンケート結果より,ガイドラインで推奨された治療が多く行われていることが明らかとなった.対外衝撃波や多血小板血漿局所注射の治療に対する関心が高く,改訂第3版のガイドライン策定に反映させていきたい.
ISSN:1349-7324
2434-2262
DOI:10.24810/jelbow.28.2_130