最高酸素摂取量(peak VO2)と局所筋機能との関係

〔目的〕運動耐容能の指標である最高酸素摂取量(peak VO2)に最も強く関与している局所筋機能を検証した。〔対象〕健常男性30名(平均年齢:22.9±2.1歳)とした。〔方法〕対象者に心肺運動負荷試験を課した。運動負荷には自転車エルゴメーターにて30 Watt/分のramp負荷運動を用い,呼気ガス分析からpeak VO2を測定した。同時に近赤外線分光法にて外側広筋の筋酸素動態測定を行い,脱酸素化レベルを算出した。筋力は膝関節屈曲90度での最大等尺性収縮にて測定し,筋持久力は最大筋力の30%の負荷で等張性膝関節伸展運動にて測定した。統計学的分析は重回帰分析を行った。〔結果〕脱酸素化レベルと筋力...

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Published in理学療法科学 Vol. 25; no. 3; pp. 391 - 395
Main Authors 宮田, 伸吾, 内山, 圭太, 寺田, 茂, 松井, 伸公, 三秋, 泰一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 2010
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ISSN1341-1667
2434-2807
DOI10.1589/rika.25.391

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Summary:〔目的〕運動耐容能の指標である最高酸素摂取量(peak VO2)に最も強く関与している局所筋機能を検証した。〔対象〕健常男性30名(平均年齢:22.9±2.1歳)とした。〔方法〕対象者に心肺運動負荷試験を課した。運動負荷には自転車エルゴメーターにて30 Watt/分のramp負荷運動を用い,呼気ガス分析からpeak VO2を測定した。同時に近赤外線分光法にて外側広筋の筋酸素動態測定を行い,脱酸素化レベルを算出した。筋力は膝関節屈曲90度での最大等尺性収縮にて測定し,筋持久力は最大筋力の30%の負荷で等張性膝関節伸展運動にて測定した。統計学的分析は重回帰分析を行った。〔結果〕脱酸素化レベルと筋力が有意な説明変数として選択され,その標準化偏回帰係数はそれぞれ0.442と0.347であった。〔結語〕peak VO2に強い関与を示す局所筋機能として脱酸素化レベル,筋力が選択され,この両者を向上させるプログラムがpeak VO2の向上に効果的であることが示された。
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.25.391