乾湿繰返しを受けるモルタルの水分移動特性

実環境において、降雨等により鉄筋コンクリート構造物は乾湿繰返しを受ける。鉄筋コンクリート構造物内の鋼材の腐食は、鋼材への水分と酸素の供給が必要となるため、コンクリートの吸水・乾燥過程を把握することは重要である。本研究では、モルタルの吸水実験および乾燥実験を行い、モルタルの飽和度分布を測定し、吸水過程および乾燥過程における水分移動特性に関して検討した。さらに、吸水実験と乾燥実験を繰り返し行うことにより、乾湿繰返しを受けるモルタルの水分移動特性に関して検討した。実験結果より、吸水面から浸潤前面までのモルタルの含水状態が中程度の飽和度領域内にある場合、モルタルの透水性が大きくなることを示した。...

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Published inセメント・コンクリート論文集 Vol. 76; no. 1; pp. 130 - 137
Main Authors 金氏, 裕也, 後藤, 智和, 黒田, 保
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 セメント協会 31.03.2023
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ISSN0916-3182
2187-3313
DOI10.14250/cement.76.130

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Summary:実環境において、降雨等により鉄筋コンクリート構造物は乾湿繰返しを受ける。鉄筋コンクリート構造物内の鋼材の腐食は、鋼材への水分と酸素の供給が必要となるため、コンクリートの吸水・乾燥過程を把握することは重要である。本研究では、モルタルの吸水実験および乾燥実験を行い、モルタルの飽和度分布を測定し、吸水過程および乾燥過程における水分移動特性に関して検討した。さらに、吸水実験と乾燥実験を繰り返し行うことにより、乾湿繰返しを受けるモルタルの水分移動特性に関して検討した。実験結果より、吸水面から浸潤前面までのモルタルの含水状態が中程度の飽和度領域内にある場合、モルタルの透水性が大きくなることを示した。
ISSN:0916-3182
2187-3313
DOI:10.14250/cement.76.130