相対湿度がCa(OH)2およびC-S-Hの炭酸化生成物の生成過程に及ぼす影響

セメントの主要水和物であるCHおよびC-S-Hの24時間までのごく初期の炭酸化メカニズムを検討した。本研究では、促進炭酸化における相対湿度の違いが炭酸化生成物の生成過程に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。CHの炭酸化反応では、非晶質炭酸カルシウムを前駆体とし、カルサイトが形成されていることが推察された。また、相対湿度の違いがカルサイトの形成速度に影響していることが示された。C-S-Hの炭酸化反応においては、熱重量─質量分析による分析を行った結果500℃未満での脱炭酸が確認され、CaCO3以外としてのCO2固定が示唆された。...

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Published inセメント・コンクリート論文集 Vol. 77; no. 1; pp. 467 - 474
Main Authors 高塚, 稜, 吉田, 夏樹, 門田, 浩史, 新, 大軌
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 セメント協会 29.03.2024
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Summary:セメントの主要水和物であるCHおよびC-S-Hの24時間までのごく初期の炭酸化メカニズムを検討した。本研究では、促進炭酸化における相対湿度の違いが炭酸化生成物の生成過程に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。CHの炭酸化反応では、非晶質炭酸カルシウムを前駆体とし、カルサイトが形成されていることが推察された。また、相対湿度の違いがカルサイトの形成速度に影響していることが示された。C-S-Hの炭酸化反応においては、熱重量─質量分析による分析を行った結果500℃未満での脱炭酸が確認され、CaCO3以外としてのCO2固定が示唆された。
ISSN:0916-3182
2187-3313
DOI:10.14250/cement.77.467