振動締固め方法によるコンクリート中の連行空気の移動に関する基礎的検討

振動締固めによるコンクリート中の連行空気の気泡径分布に関する基礎的研究を行った。振動方法は内部振動および外部振動とした。内部振動の場合、棒状バイブレータの周りのコンクリートの粘度が低下して締固めを容易し、エントラップドエアとともにエントレインドエアが外側に排除される。また、鉛直方向についてこれらの空気は浮力によって上方へ移動した。型枠に張り付いた気泡は、型枠面に沿ってゆっくり移動する。外部振動では、型枠が振動するため、内部振動とは逆に内部方向への空気の移動が見られた。振動締固めによる気泡の移動は、バイブレータの振動と気泡の浮力の合力により、振動から遠ざかりながら上方に移動するものと考えられる。...

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Published inセメント・コンクリート論文集 Vol. 77; no. 1; pp. 584 - 591
Main Authors 小山田, 哲也, 伊藤, いずみ, 一戸, 暖生, 中村, 大樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 セメント協会 29.03.2024
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Summary:振動締固めによるコンクリート中の連行空気の気泡径分布に関する基礎的研究を行った。振動方法は内部振動および外部振動とした。内部振動の場合、棒状バイブレータの周りのコンクリートの粘度が低下して締固めを容易し、エントラップドエアとともにエントレインドエアが外側に排除される。また、鉛直方向についてこれらの空気は浮力によって上方へ移動した。型枠に張り付いた気泡は、型枠面に沿ってゆっくり移動する。外部振動では、型枠が振動するため、内部振動とは逆に内部方向への空気の移動が見られた。振動締固めによる気泡の移動は、バイブレータの振動と気泡の浮力の合力により、振動から遠ざかりながら上方に移動するものと考えられる。
ISSN:0916-3182
2187-3313
DOI:10.14250/cement.77.584