子宮頸がん健診におけるsplit-sampleによる液状化細胞診法と従来法の子宮頸部扁平上皮内病変検出率と検体不適正率に関する研究―日本での経験

人間ドックにおけるBD SurePathTM法による液状化細胞診法と従来法の,SIL検出率と検体不適正率の分析を目的とした。Cervex-Brush®で採取し直接塗抹後,ブラシ先端を専用のバイアルに回収しSplit-sampleによる従来法とBD SurePathTM法でのSIL検出率,及び検体不適正率を比較した(χ2検定,p < 0.05)。対象はSplit-sample 2,025例であった。SIL検出数および検出率は,Split-sampleによる従来法63例(3.1%)のうちLSIL 33例(1.6%),HSIL 30例(1.5%),BD SurePathTM法SIL 69例(3...

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Published in医学検査 Vol. 68; no. 1; pp. 19 - 25
Main Authors 梅澤, 敬, 落合, 和彦, 山田, 恭介, 落合, 和徳, 岡本, 愛光, 九十九, 葉子, 坂本, 穆彦, 沢辺, 元司
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会 25.01.2019
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Summary:人間ドックにおけるBD SurePathTM法による液状化細胞診法と従来法の,SIL検出率と検体不適正率の分析を目的とした。Cervex-Brush®で採取し直接塗抹後,ブラシ先端を専用のバイアルに回収しSplit-sampleによる従来法とBD SurePathTM法でのSIL検出率,及び検体不適正率を比較した(χ2検定,p < 0.05)。対象はSplit-sample 2,025例であった。SIL検出数および検出率は,Split-sampleによる従来法63例(3.1%)のうちLSIL 33例(1.6%),HSIL 30例(1.5%),BD SurePathTM法SIL 69例(3.4%)のうちLSIL 37例(1.8%),HSIL 32例(1.6%),であった。BD SurePathTM法でSILであった69例中39例(HSIL:16例,LSIL:23例)は受診歴があり,そのうちNILMであった31例中24例(61.5%)で前回細胞診では綿棒採取による従来法であった。31例の標本の再評価では検体不適正(16例),NILM(8例),ASC-US(5例),ASC-H(2例)であった。BD SurePathTM法では検体不適正が0%であった。BD SurePathTM法は,HSIL検出率が向上し,検体不適正が改善された液状化細胞診法であり,子宮頸がん健診での有用性が高い。
ISSN:0915-8669
2188-5346
DOI:10.14932/jamt.18-48