大規模公開オンライン講座(MOOC)へのゲーミフィケーション導入に関する研究の動向

近年の大規模公開オンライン講座(MOOC)の進展により,世界規模で受講者を集めるグローバルなオンライン教育プラットフォームが普及した.その一方で,学習意欲の向上や継続的な学習支援の仕組みの不足が指摘されている.本稿では,MOOC の学習支援の手法としてゲーミフィケーションに着目し,MOOC のコースデザインにゲーミフィケーションを取り入れた先行研究をレビュー調査した結果をもとに,ゲーミフィケーションの構成要素やそのコースへの導入のための基本的なモデルや理論的枠組みの研究動向を検討した.MOOC のコースデザイン上の課題に対し,ゲーミフィケーションを試行的に取り入れた研究が見られ,デザインフレー...

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Published in日本教育工学会論文誌 Vol. 43; no. 3; pp. 267 - 273
Main Authors 荒, 優, 山内, 祐平, 藤本, 徹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本教育工学会 31.12.2019
Subjects
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ISSN1349-8290
2189-6453
DOI10.15077/jjet.43027

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Summary:近年の大規模公開オンライン講座(MOOC)の進展により,世界規模で受講者を集めるグローバルなオンライン教育プラットフォームが普及した.その一方で,学習意欲の向上や継続的な学習支援の仕組みの不足が指摘されている.本稿では,MOOC の学習支援の手法としてゲーミフィケーションに着目し,MOOC のコースデザインにゲーミフィケーションを取り入れた先行研究をレビュー調査した結果をもとに,ゲーミフィケーションの構成要素やそのコースへの導入のための基本的なモデルや理論的枠組みの研究動向を検討した.MOOC のコースデザイン上の課題に対し,ゲーミフィケーションを試行的に取り入れた研究が見られ,デザインフレームワークを体系化する取り組みも見られるが,ポイントやバッジなどの実装しやすい要素の導入が多いことが確認された.
ISSN:1349-8290
2189-6453
DOI:10.15077/jjet.43027