高齢者上腕骨遠位部骨折に対する一期的人工肘関節置換術の治療成績 -関節リウマチ肘の有無による比較
【はじめに】今回,内固定が困難な高齢者の上腕骨遠位部骨折に対する一期的人工肘関節置換術(TEA)の治療成績をRA肘合併の有無により比較検討した. 【対象と方法】術後2年以上経過観察を対象とした.RA肘合併群(以下R群)は8肘(平均年齢73.9歳),RA肘非合併群(以下N群)は7肘(平均年齢83.3歳)であった.検討項目は最終観察時の関節可動域,MEPS,術後合併症としR群とN群で比較検討した. 【結果】最終観察時の結果(R群/N群):平均可動域は,屈曲119.3度/132.1度,伸展-22.1度/-15度,回内75度/73.3度,回外76.7度/77.0度,平均MEPSは70.6点/83.6点...
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Published in | 日本肘関節学会雑誌 Vol. 27; no. 2; pp. 378 - 381 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本肘関節学会
2020
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Subjects | |
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ISSN | 1349-7324 2434-2262 |
DOI | 10.24810/jelbow.27.2_378 |
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Summary: | 【はじめに】今回,内固定が困難な高齢者の上腕骨遠位部骨折に対する一期的人工肘関節置換術(TEA)の治療成績をRA肘合併の有無により比較検討した. 【対象と方法】術後2年以上経過観察を対象とした.RA肘合併群(以下R群)は8肘(平均年齢73.9歳),RA肘非合併群(以下N群)は7肘(平均年齢83.3歳)であった.検討項目は最終観察時の関節可動域,MEPS,術後合併症としR群とN群で比較検討した. 【結果】最終観察時の結果(R群/N群):平均可動域は,屈曲119.3度/132.1度,伸展-22.1度/-15度,回内75度/73.3度,回外76.7度/77.0度,平均MEPSは70.6点/83.6点で有意差を認めなかった.術後合併症はR群で表層感染を2肘,深部感染を1肘に認めた. 【考察】両群とも短期成績は良好であったが,R群では感染に注意が必要である. |
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ISSN: | 1349-7324 2434-2262 |
DOI: | 10.24810/jelbow.27.2_378 |