急性膿胸に対する胸腔鏡下手術(全麻VATSと局麻VATS)~110症例の検討
2006年4月から2018年8月までの急性膿胸における胸腔鏡下搔爬術110症例を後方視的に検討した.男性93例,女性17例,平均(以下省略)年齢69.8歳,Performance Status 1が47例,BMI 21.4,術式は全麻VATS(以下GV)84例,局麻VATS(以下LV)26例,膿胸病期II期84例,複数膿胸腔症例が79例だった.手術時間108.5(分),術後ドレーン留置期間20.0(日),術後在院日数28.1(日),術後観察期間97.7(日)で,術後合併症は31例に認めた.予後は110例中104例で治癒し,在院死亡6例,手術直接死亡3例で他病死だった.GV群に比べて,LV群で術...
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Published in | 日本呼吸器外科学会雑誌 Vol. 34; no. 2; pp. 98 - 106 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会
15.03.2020
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Subjects | |
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ISSN | 0919-0945 1881-4158 |
DOI | 10.2995/jacsurg.34.98 |
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Summary: | 2006年4月から2018年8月までの急性膿胸における胸腔鏡下搔爬術110症例を後方視的に検討した.男性93例,女性17例,平均(以下省略)年齢69.8歳,Performance Status 1が47例,BMI 21.4,術式は全麻VATS(以下GV)84例,局麻VATS(以下LV)26例,膿胸病期II期84例,複数膿胸腔症例が79例だった.手術時間108.5(分),術後ドレーン留置期間20.0(日),術後在院日数28.1(日),術後観察期間97.7(日)で,術後合併症は31例に認めた.予後は110例中104例で治癒し,在院死亡6例,手術直接死亡3例で他病死だった.GV群に比べて,LV群で術前術後の抗菌薬使用期間が長く,単一膿胸腔が多く,手術時間は短かった.術後合併症と予後はGV群とLV群間に有意差はなかった.胸腔鏡下搔爬術は急性膿胸の有効な治療法であった. |
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ISSN: | 0919-0945 1881-4158 |
DOI: | 10.2995/jacsurg.34.98 |