ゼロポジション近似肢位での肘伸展筋力と肩肘関節モーメントとの関係
目的:肩肘関節モーメントの増大が投球障害の一因となるが,ゼロポジション近似肢位での等尺性肘伸展筋力(Zero 伸展筋力)との関係は不明である.本研究の目的は,Zero伸展筋力と最大肩内旋モーメント(MIRM)と最大肘内反モーメント(MVM)との関係を検討することである. 材料および方法:健常成人男性17名を対象とした.投球動作を3次元動作解析装置VICON を用いて測定し,MIRMとMVMを算出した.Zero伸展筋力は酒井医療社製モービィを用い計測した.Zero伸展筋力とMIRMおよびMVMとの関係をSpearmanの順位相関係数を用いて検定し,有意水準は5%未満とした. 結果:Zero伸展筋...
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Published in | 日本肘関節学会雑誌 Vol. 27; no. 2; pp. 389 - 393 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本肘関節学会
2020
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Subjects | |
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ISSN | 1349-7324 2434-2262 |
DOI | 10.24810/jelbow.27.2_389 |
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Summary: | 目的:肩肘関節モーメントの増大が投球障害の一因となるが,ゼロポジション近似肢位での等尺性肘伸展筋力(Zero 伸展筋力)との関係は不明である.本研究の目的は,Zero伸展筋力と最大肩内旋モーメント(MIRM)と最大肘内反モーメント(MVM)との関係を検討することである. 材料および方法:健常成人男性17名を対象とした.投球動作を3次元動作解析装置VICON を用いて測定し,MIRMとMVMを算出した.Zero伸展筋力は酒井医療社製モービィを用い計測した.Zero伸展筋力とMIRMおよびMVMとの関係をSpearmanの順位相関係数を用いて検定し,有意水準は5%未満とした. 結果:Zero伸展筋力とMIRMとMVMとの間にはそれぞれ負の相関関係を認めた. 考察:Zero伸展筋力を発揮できると,加速期では肘伸展が主動作になりやすい.その結果,肩肘関節への負荷を軽減できると考察する. |
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ISSN: | 1349-7324 2434-2262 |
DOI: | 10.24810/jelbow.27.2_389 |