距踵関節脱臼骨折に対するイリザロフ創外固定器の使用経験
【目的】距踵関節脱臼骨折に対してイリザロフ創外固定器を使用し, 良好な成績を得たので報告する. 【症例】63歳女性. 平成15年7月24日, 左足が側溝に落ち込み受傷. 既往歴:糖尿病, 56歳時の下腿骨折初診時単純X線 CTで踵骨は前方に粉砕骨折を認め, 後距踵関節面は外側が脱臼骨折を起こし外果に接触していた. 【方法】血糖コントロール後の受傷後2週間でイリザロフ創外固定器による骨接合術施行した. 手術に際しては皮切は加えずに脱臼の整復が可能であり, 関節面の整復も良好であった. 術後4週で荷重開始. 術後8週でイリザロフ創外固定器を抜去した. これまでの手術方法では今回のような高度な転位を...
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Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 54; no. 1; pp. 119 - 124 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
西日本整形・災害外科学会
25.03.2005
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Subjects | |
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ISSN | 0037-1033 1349-4333 |
DOI | 10.5035/nishiseisai.54.119 |
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Summary: | 【目的】距踵関節脱臼骨折に対してイリザロフ創外固定器を使用し, 良好な成績を得たので報告する. 【症例】63歳女性. 平成15年7月24日, 左足が側溝に落ち込み受傷. 既往歴:糖尿病, 56歳時の下腿骨折初診時単純X線 CTで踵骨は前方に粉砕骨折を認め, 後距踵関節面は外側が脱臼骨折を起こし外果に接触していた. 【方法】血糖コントロール後の受傷後2週間でイリザロフ創外固定器による骨接合術施行した. 手術に際しては皮切は加えずに脱臼の整復が可能であり, 関節面の整復も良好であった. 術後4週で荷重開始. 術後8週でイリザロフ創外固定器を抜去した. これまでの手術方法では今回のような高度な転位を伴う骨折の場合, 皮切を加えなければ整復は困難であった. また, 腫脹が残存していた症例でも皮切を加えないため手術可能であった点も有用であった. 術後6ヵ月の現在, 歩行時痛や可動域制限もなく経過良好である. |
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ISSN: | 0037-1033 1349-4333 |
DOI: | 10.5035/nishiseisai.54.119 |