多孔質セラミックスバーナーにおける二段空気供給の灯油燃焼特性とNOx排出特性に及ぼす影響

灯油炊き多孔質セラミックスバーナーはターンダウン比が高い特長を有するが, 高負荷燃焼時にNOxが比較的高濃度で排出される問題があった.本研究では, この点を改善するために空気の二段供給を行い, 灯油燃焼特性とNOx排出特性に及ぼす影響について実験的検討を行った. 本実験の条件では, 希薄可燃限界は当量比0.2付近にあり, 燃焼負荷が2.0kWから少なくとも11.5kWにおいて安定に燃焼することから, ターンダウン比は5.8以上となることが分かった.全空気量に対する一次空気量の割合は, 炉内温度分布ばかりでなく, すすの形成, 炉出口におけるCOおよびNOx濃度に大きく影響を与えることから, 本...

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Published in化学工学論文集 Vol. 24; no. 3; pp. 476 - 480
Main Authors 高見, 均, 野田, 直希, 板谷, 義紀, 松田, 仁樹, 架谷, 昌信
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 化学工学会 1998
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Summary:灯油炊き多孔質セラミックスバーナーはターンダウン比が高い特長を有するが, 高負荷燃焼時にNOxが比較的高濃度で排出される問題があった.本研究では, この点を改善するために空気の二段供給を行い, 灯油燃焼特性とNOx排出特性に及ぼす影響について実験的検討を行った. 本実験の条件では, 希薄可燃限界は当量比0.2付近にあり, 燃焼負荷が2.0kWから少なくとも11.5kWにおいて安定に燃焼することから, ターンダウン比は5.8以上となることが分かった.全空気量に対する一次空気量の割合は, 炉内温度分布ばかりでなく, すすの形成, 炉出口におけるCOおよびNOx濃度に大きく影響を与えることから, 本バーナーにおける重要な操作要因となる.空気を二段階に吹き込み, 全空気量に対する一次空気量の割合を最適化することによって, NOx排出濃度は単段燃焼に比べ約1/4に抑制された.
ISSN:0386-216X
1349-9203
DOI:10.1252/kakoronbunshu.24.476