大腸憩室出血全国アンケート調査の結果報告 日本腹部救急医学会プロジェクト研究報告

2009年1月から2015年12月までに大腸憩室出血と診断された患者を対象とし,全国アンケート調査を実施した。日本腹部救急医学会評議員施設10施設から501例(100%)が登録された。70歳以上が304例(60.1%)を占め,男性が320例(63.9%)であった。併存疾患では高血圧が244例(48.7%)で,抗血栓薬,非ステロイド性抗炎症薬の服用は222例(44.3%)であった。出血部位を確定できたのは278例(55.5%)で,上行結腸が164例(32.7%)と最多であった。診断のための検査として,大腸内視鏡検査が426例(85.0%),CTが146例(29.1)%に実施されていた。止血治療を...

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Published in日本腹部救急医学会雑誌 Vol. 38; no. 5; pp. 801 - 805
Main Authors 平田, 公一, 日本腹部救急医学会プロジェクト研究計画委員会, 大腸憩室出血研究班, 中村, 真一, 濱口, 真吾, 富永, 健司, 早川, 克己, 山本, 雅一, 前谷, 容
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本腹部救急医学会 31.07.2018
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ISSN1340-2242
1882-4781
DOI10.11231/jaem.38.801

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Summary:2009年1月から2015年12月までに大腸憩室出血と診断された患者を対象とし,全国アンケート調査を実施した。日本腹部救急医学会評議員施設10施設から501例(100%)が登録された。70歳以上が304例(60.1%)を占め,男性が320例(63.9%)であった。併存疾患では高血圧が244例(48.7%)で,抗血栓薬,非ステロイド性抗炎症薬の服用は222例(44.3%)であった。出血部位を確定できたのは278例(55.5%)で,上行結腸が164例(32.7%)と最多であった。診断のための検査として,大腸内視鏡検査が426例(85.0%),CTが146例(29.1)%に実施されていた。止血治療を実施したのは198例(39.5%)で,クリップを主体とした内視鏡治療が多かった。止血困難や再出血で第2選択となった症例は16.7%(198例中33例)であり,IVRや外科手術の割合が高くなっていた。
ISSN:1340-2242
1882-4781
DOI:10.11231/jaem.38.801