慢性期・回復期(地域包括ケア)病床におけるNST

2010年の診療報酬改定で急性期病床にて算定可能となった栄養サポートチーム(nutrition support team;以下、NSTと略)加算により、NST活動を行う医療施設数は着実に増加した。2000年度の診療報酬改定により新設され、その病床数を右肩上がりに増加させていた回復期病床にも、NST活動の場は広がりをみせたものの、当該病棟でのNST加算算定ができないというジレンマを抱えることとなる。さらに2012年からは慢性期病床においても算定可能となり、栄養療法の啓蒙とその進歩に寄与したといえる。しかし、2014年度から新設の地域包括ケア病床では、回復期病棟と同様にNST加算が算定できない状況...

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Published in日本静脈経腸栄養学会雑誌 Vol. 34; no. 4; pp. 243 - 249
Main Author 中村, 誠志
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本静脈経腸栄養学会 2019
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ISSN2189-0161
2189-017X
DOI10.11244/jspen.34.243

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Summary:2010年の診療報酬改定で急性期病床にて算定可能となった栄養サポートチーム(nutrition support team;以下、NSTと略)加算により、NST活動を行う医療施設数は着実に増加した。2000年度の診療報酬改定により新設され、その病床数を右肩上がりに増加させていた回復期病床にも、NST活動の場は広がりをみせたものの、当該病棟でのNST加算算定ができないというジレンマを抱えることとなる。さらに2012年からは慢性期病床においても算定可能となり、栄養療法の啓蒙とその進歩に寄与したといえる。しかし、2014年度から新設の地域包括ケア病床では、回復期病棟と同様にNST加算が算定できない状況にある。今回、これら病床区分ごとに特徴のある入院患者に対する栄養評価およびNST介入による臨床効果などについて、文献的に再評価を行い、各病床における今後の栄養療法の展望や、NST活動の有用性などについて考察を行った。
ISSN:2189-0161
2189-017X
DOI:10.11244/jspen.34.243