周辺尤度最大化に基づくガウス過程c-回帰モデルのパラメータ推定

c-回帰モデル(CRM)は,クラスタリングと回帰を同時に行う手法である.CRMは,データからクラスタ数個の回帰線を求め,求めた回帰線との残差に基づきデータを分割する手法である.しかし,CRMは線形回帰を行うため,データの非線形な構造を捉えられない.そこで,CRMをガウス過程回帰に拡張した,ガウス過程回帰に基づくc-回帰モデル(GPCRM)が提案されている.ガウス過程回帰は,特徴空間の内積であるカーネル関数を用いて,非線形な回帰線を推定する手法である.GPCRMは,データを非線形に分割するが,カーネルパラメータによっては過小適合が起き,回帰線の残差が大きくなることが報告されている.そこで本論文は...

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Bibliographic Details
Published in知能と情報 Vol. 37; no. 2; pp. 627 - 639
Main Authors 横山, 裕哉, 濵砂, 幸裕, 武川, 海斗
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本知能情報ファジィ学会 15.05.2025
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ISSN1347-7986
1881-7203
DOI10.3156/jsoft.37.2_627

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Summary:c-回帰モデル(CRM)は,クラスタリングと回帰を同時に行う手法である.CRMは,データからクラスタ数個の回帰線を求め,求めた回帰線との残差に基づきデータを分割する手法である.しかし,CRMは線形回帰を行うため,データの非線形な構造を捉えられない.そこで,CRMをガウス過程回帰に拡張した,ガウス過程回帰に基づくc-回帰モデル(GPCRM)が提案されている.ガウス過程回帰は,特徴空間の内積であるカーネル関数を用いて,非線形な回帰線を推定する手法である.GPCRMは,データを非線形に分割するが,カーネルパラメータによっては過小適合が起き,回帰線の残差が大きくなることが報告されている.そこで本論文は,周辺尤度を最大化し,カーネルパラメータを最適化する手法としてMML-GPCRMを提案する.数値実験により,提案手法は既存手法に比べ,より残差の小さな回帰線を求めデータを分割することを確認した.
ISSN:1347-7986
1881-7203
DOI:10.3156/jsoft.37.2_627