良性結節性甲状腺腫に対する内視鏡補助下甲状腺手術(VANS法)182例の検討

本研究の目的は,術前に良性と診断された結節性甲状腺腫に対して行った内視鏡下甲状腺手術(Video-assisted neck surgery, VANS法)の治療成績を評価することである。2009年5月から2016年3月までに当科で結節性甲状腺腫に対してVANS法を行った症例(VANS群)は182例,通常襟状切開の手術症例(通常切開群)は103例存在し,これら二群の治療成績を比較検討した。VANS群は全例で通常切開への移行を必要とせず完遂され,術中出血量,合併症発生率は二群間で有意差を認めなかった。良性結節性甲状腺腫に対するVANS法は通常切開と比較し安全性に問題ない術式であることが確認された...

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Published in頭頸部外科 Vol. 27; no. 1; pp. 45 - 52
Main Authors 片山, 昭公, 上田, 征吾, 高原, 幹, 林, 達哉, 野村, 研一郎, 片田, 彰博, 長門, 利純, 原渕, 保明, 岸部, 幹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会 2017
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ISSN1349-581X
1884-474X
DOI10.5106/jjshns.27.45

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Summary:本研究の目的は,術前に良性と診断された結節性甲状腺腫に対して行った内視鏡下甲状腺手術(Video-assisted neck surgery, VANS法)の治療成績を評価することである。2009年5月から2016年3月までに当科で結節性甲状腺腫に対してVANS法を行った症例(VANS群)は182例,通常襟状切開の手術症例(通常切開群)は103例存在し,これら二群の治療成績を比較検討した。VANS群は全例で通常切開への移行を必要とせず完遂され,術中出血量,合併症発生率は二群間で有意差を認めなかった。良性結節性甲状腺腫に対するVANS法は通常切開と比較し安全性に問題ない術式であることが確認された。
ISSN:1349-581X
1884-474X
DOI:10.5106/jjshns.27.45