高炉スラグの水和反応に及ぼす亜硝酸カルシウムの影響

高炉スラグの水和反応に及ぼす亜硝酸カルシウムの影響について検討するために、Ca(OH)2─高炉スラグペーストを作製し、石こう添加の影響と比較した。併せて高炉セメントの水和反応に及ぼす亜硝酸カルシウムの影響も検討した。石こう添加では材齢14日目以降反応は停滞し、主要な水和生成物としてはAFtが確認された。これに対して、亜硝酸カルシウム添加では高炉スラグの水和反応は促進され、AFm(NO2)が生成した。またC-S-H生成量も増加した。高炉セメントに対しても亜硝酸カルシウムは高炉スラグ及びセメントの水和反応を促進させることから、亜硝酸カルシウムは高炉セメントの初期強度改善剤として期待できることが示唆...

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Published inセメント・コンクリート論文集 Vol. 73; no. 1; pp. 44 - 51
Main Authors 大﨑, 修也, 新, 大軌, 宋, 玄眞, 須藤, 裕司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 セメント協会 31.03.2020
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Summary:高炉スラグの水和反応に及ぼす亜硝酸カルシウムの影響について検討するために、Ca(OH)2─高炉スラグペーストを作製し、石こう添加の影響と比較した。併せて高炉セメントの水和反応に及ぼす亜硝酸カルシウムの影響も検討した。石こう添加では材齢14日目以降反応は停滞し、主要な水和生成物としてはAFtが確認された。これに対して、亜硝酸カルシウム添加では高炉スラグの水和反応は促進され、AFm(NO2)が生成した。またC-S-H生成量も増加した。高炉セメントに対しても亜硝酸カルシウムは高炉スラグ及びセメントの水和反応を促進させることから、亜硝酸カルシウムは高炉セメントの初期強度改善剤として期待できることが示唆された。
ISSN:0916-3182
2187-3313
DOI:10.14250/cement.73.44