Reduced port surgeryによる腹腔鏡下開窓術を施行した肝嚢胞(径19.9cm)の1例

症例は67歳,女性.右季肋部痛を主訴に当院を受診し,CT上肝右葉を占拠する最大径19.9cmの巨大な肝嚢胞を認めた.単純性肝嚢胞と診断し,reduced port surgeryによる腹腔鏡下嚢胞開窓術を施行した.グローブ法にて臍より術者右手用ポートとカメラ用ポートを設置し,ドレーン挿入予定部に術者左手用ポートを設置して腹腔内操作を行った.術後右季肋部痛は消退し第12病日に退院.15カ月後の現在まで症状の再燃無く経過している.ドレーン挿入予定部に操作ポートを設置することで,単孔式よりも操作性の良いreduced port surgeryを実現でき,合理的な術式と考えられた....

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Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 75; no. 7; pp. 1961 - 1965
Main Authors 浅羽, 雄太郎, 佐藤, 智仁, 三宅, 隆史, 水上, 泰延, 鈴木, 正彦, 松山, 温子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 2014
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ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.75.1961

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Summary:症例は67歳,女性.右季肋部痛を主訴に当院を受診し,CT上肝右葉を占拠する最大径19.9cmの巨大な肝嚢胞を認めた.単純性肝嚢胞と診断し,reduced port surgeryによる腹腔鏡下嚢胞開窓術を施行した.グローブ法にて臍より術者右手用ポートとカメラ用ポートを設置し,ドレーン挿入予定部に術者左手用ポートを設置して腹腔内操作を行った.術後右季肋部痛は消退し第12病日に退院.15カ月後の現在まで症状の再燃無く経過している.ドレーン挿入予定部に操作ポートを設置することで,単孔式よりも操作性の良いreduced port surgeryを実現でき,合理的な術式と考えられた.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.75.1961