気象情報に対する地域の災害情報としての住民の表現傾向

近年,災害対策における住民の視点に立ったソフト対策の重要性が改めて議論されている。一方で,その政策の多くは,従来の情報内容の高度化や既存ツールの利便性向上などトップダウン型の議論が中心となっており,ボトムアップ型の視点が不十分である。本研究では,住民が災害リスクを地域の表現として,どのように表現するのか確認した。 2016年2月20日から29日にかけて,気象警戒レベルを地域や住民の言葉でどのように表現するか,洪水・浸水・土砂災害・大雪の各災害を対象にWeb調査を実施した。調査結果について,地理表現,行動表現,状況・影響表現,過去表現の出現状況を分析した結果,様々な特徴が確認された。この結果を踏...

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Published in自然災害科学 Vol. 37; no. 1; pp. 109 - 124
Main Authors 小林, 拓磨, 竹之内, 健介, 河田, 慈人, 田中, 耕司, 中北, 英一, 矢守, 克也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本自然災害学会 2019
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ISSN0286-6021
2434-1037
DOI10.24762/jndsj.37.1_109

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Summary:近年,災害対策における住民の視点に立ったソフト対策の重要性が改めて議論されている。一方で,その政策の多くは,従来の情報内容の高度化や既存ツールの利便性向上などトップダウン型の議論が中心となっており,ボトムアップ型の視点が不十分である。本研究では,住民が災害リスクを地域の表現として,どのように表現するのか確認した。 2016年2月20日から29日にかけて,気象警戒レベルを地域や住民の言葉でどのように表現するか,洪水・浸水・土砂災害・大雪の各災害を対象にWeb調査を実施した。調査結果について,地理表現,行動表現,状況・影響表現,過去表現の出現状況を分析した結果,様々な特徴が確認された。この結果を踏まえ,住民の表現傾向や課題を分析した。
ISSN:0286-6021
2434-1037
DOI:10.24762/jndsj.37.1_109