野生下における重度のジャックナイフ様脊柱後弯を伴うニホンジカ(Cervus nippon)奇形胎仔の一例
野生ニホンジカ(Cervus nippon)の胎内から奇形胎仔を発見した。コンピュータ断層撮影・解剖・病理検査を行った結果、重度のジャックナイフ様脊柱後弯等の骨格異常、白線の離開と腹部臓器の腹壁外への脱出、口蓋裂、鼻裂、右前肢指骨の過剰背屈、第3および側脳室の拡大、肺の分葉異常、鎖肛がみられた。反芻動物で胎仔奇形を引き起こす病原体は検出されなかった。本研究は野生ニホンジカで重度の奇形胎仔を記録した初めての例である。...
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Published in | 日本野生動物医学会誌 Vol. 25; no. 4; pp. 141 - 145 |
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Main Authors | , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | English Japanese |
Published |
日本野生動物医学会
24.12.2020
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Subjects | |
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ISSN | 1342-6133 2185-744X |
DOI | 10.5686/jjzwm.25.141 |
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Summary: | 野生ニホンジカ(Cervus nippon)の胎内から奇形胎仔を発見した。コンピュータ断層撮影・解剖・病理検査を行った結果、重度のジャックナイフ様脊柱後弯等の骨格異常、白線の離開と腹部臓器の腹壁外への脱出、口蓋裂、鼻裂、右前肢指骨の過剰背屈、第3および側脳室の拡大、肺の分葉異常、鎖肛がみられた。反芻動物で胎仔奇形を引き起こす病原体は検出されなかった。本研究は野生ニホンジカで重度の奇形胎仔を記録した初めての例である。 |
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ISSN: | 1342-6133 2185-744X |
DOI: | 10.5686/jjzwm.25.141 |