脆弱性骨盤骨折(FFPs)保存療法における 離床プロトコル作成の試み

従来の脆弱性骨盤骨折に対して早期荷重では,受傷部へのストレスや周囲の軟部組織へのストレスによる偽関節や新たな骨折,転位によって疼痛が増大し,在院日数が延長することを経験してきた.今回,Rommens 分類によるType 別の離床プロトコル作成と運用を行った.方法として,①プロトコル作成にあたり,事前検討として健常者に対してベッドアップとTilt table での骨盤にかかる荷重負荷計測とSR ソフトビジョンでの座圧分布計測を行い,結果からRommens 分類を用いた離床基準を改変し運用した.②作成した離床プロトコルを用いて保存療法のFFPs 患者に対して運用した.その結果,従来の基準では,早期...

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Published in大分県理学療法学 Vol. 13; pp. 19 - 24
Main Authors 井手, 宗樹, 加藤, 浩, 浅倉, 秀剛, 梅野, 裕昭, 七森, 和久
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 大分県理学療法士協会 2020
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Summary:従来の脆弱性骨盤骨折に対して早期荷重では,受傷部へのストレスや周囲の軟部組織へのストレスによる偽関節や新たな骨折,転位によって疼痛が増大し,在院日数が延長することを経験してきた.今回,Rommens 分類によるType 別の離床プロトコル作成と運用を行った.方法として,①プロトコル作成にあたり,事前検討として健常者に対してベッドアップとTilt table での骨盤にかかる荷重負荷計測とSR ソフトビジョンでの座圧分布計測を行い,結果からRommens 分類を用いた離床基準を改変し運用した.②作成した離床プロトコルを用いて保存療法のFFPs 患者に対して運用した.その結果,従来の基準では,早期荷重の方が在院日数が短い一方で偽関節となる患者もいたが,今回のプロトコル運用後では,偽関節や再骨折はみられていない.
ISSN:1349-4783
2434-5431
DOI:10.32227/oitaptj.4