本邦の医療通訳に係わる現状とその課題

コロナウイルス感染症も5類となり,今後ますます本邦の外国人医療の受療は増すことが強く予想されている.よって本邦の外国人医療に関する現状と課題について,産業と精神医学の視点を加え文献レビュー形式に準じて概説した.外国人の動向として,特に通訳者が得られにくい地方で技能実習生など日本語も英語もうまく話せない外国人の受療に課題があることなどを紹介し,医療機関,地域,自治体などの対応すべき組織毎の外国人医療への課題の取り組み状況をまとめた.また医療通訳者が抱える課題として,その育成や資質問題,アドボケイト(擁護者)対応,サイト・トランスレーション問題(同意書)などの課題を取り上げ,更には近年のIT技術の...

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Published in産業精神保健 Vol. 31; no. 4; pp. 209 - 215
Main Author 松崎, 淳人
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本産業精神保健学会 20.11.2023
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Summary:コロナウイルス感染症も5類となり,今後ますます本邦の外国人医療の受療は増すことが強く予想されている.よって本邦の外国人医療に関する現状と課題について,産業と精神医学の視点を加え文献レビュー形式に準じて概説した.外国人の動向として,特に通訳者が得られにくい地方で技能実習生など日本語も英語もうまく話せない外国人の受療に課題があることなどを紹介し,医療機関,地域,自治体などの対応すべき組織毎の外国人医療への課題の取り組み状況をまとめた.また医療通訳者が抱える課題として,その育成や資質問題,アドボケイト(擁護者)対応,サイト・トランスレーション問題(同意書)などの課題を取り上げ,更には近年のIT技術の高度化による医療通訳システムの進歩を概説した.
ISSN:1340-2862
2758-1101
DOI:10.57339/jjomh.31.4_209